住宅営業道場
Q1.確実に受注するためにはどうしたらいいんですか?
A1.あまりにも漠然とした質問なのですが、時々出る質問なのでお答えします。近道としては「マメ」になることです。無意味にお客様のところに行く、という意味ではありません。 この業界に慣れてしまうと、2千万円とか3千万円くらいでは驚かなくなってしまいますが、もし、自分が同じ額の買い物をするとしたらどうでしょう?嫌いな人には絶対に頼みません。ほぼ一生分のローンを背負って建てる家です。それだけのものを熱心じゃない人や一生懸命に考えてくれない人に頼まないですよね。提案以前の問題です。
あと、「まだ先」というお客様をどのように管理したら良いか?という質問に対しても同じです。ただし、意味もなく「その後どうですか?」と訪問するだけでは嫌われる一方になりますので、 「お役立ち情報を定期的(1カ月に1度程度)に出す」ことが効果的です。「私を忘れず役に立つ情報を届けてくれる」これが大事です。
Q2.最近、昔のように紹介が出ません。どうしたら出ますか?
A2.まずは「家を建てそうな人を紹介してくれませんか?」と頼むことです。 けっこう口に出してお願いしている人は少ないです。言わなくても分かるだろう、などという独りよがりはやめましょう。 ただし「良い人がいたらおねがいします」程度では出ません。 もっと、頼まれた人が想像しやすいような言い方が必要です。
例えば、「新築した家を見に来て、 うらやましそうにしていた人」「最近結婚した人」「子供が生まれた人」「今度子供さんが小・中学校に上 がるのを控えている人」「現在の住まいに 不満をよく言っている人」「相続にけりがついた人」といった感じで、より具体的に頭に浮かびやすいフレーズを使ってお願いしましょう。
Q3.お客様の前にでると上手くしゃべれません…。
A3.立て板に水のように喋れる=受注が上がる、といったものでもありません。要は「ゆっくりでも分かりやすく丁寧に、説明する・聞く」ということが大事です。ある程度、聞くことをメモして用意しておく、説明することを提出する資料だけで分かるくらいに作り込んでおく、これだけでずいぶんと違うはずです。
Q4.折衝から契約までに時間がかかってしまします。良いクロージング方法はありませんか?
A4.このケースには大きく分けて3つのパターンがあります。
(親が反対している、などの外部的要因は除きます)
@「私共に決めてください」となかなか言えない。
Aお客様側に決断するという意識がない。
Bお客様が提案に満足していない。
まず@のパターンですが、意外にあります。
現場がもめていたり、ずっと受注が上がっていないなどの状態にいるとこの症状が出ます。またもめるんじゃないか、断られたらどうしよう、等々考えてしまい口に出せず、折衝だけがだらだら続いてしまう。これは、Aのパターンと一緒に解決できますのでAについて説明します。
Aのパターンは意外かもしれませんが、お客様は昔と違い、住宅を建てるのが初めての人が殆どなので「見積が出たら何らかの決断をする」ということを前もって教えてあげなければ「なぜ決断しないといけないの?」となります。ということで@とAの解決策は、「折衝に入ったら、仮でもスケジュールを作成してお客様に説明する」ことです。例えば「このスケジュールは今年中に新しい家に入居できるように組んだものです」といった前置きをしたうえで、「お引き渡しが○月○日、上棟が○月○日、着工が○月○日、契約が○月○日、見積が○月○日の予定になります」「ひとまずこのスケジュールで進めさせて頂きますが、よろしいですか?」と説明します。
こうすることでまず、お客様側に○月○日までには結論をださないといけないな、という意識が生まれます。また営業自身も自分で出した以上は、スケジュールを守るように動きます。時期が来れば結論を出すことが仮にせよ合意されているので、「私共に任せてもらえますか、どうですか?」と言いやすくなります。
Bのパターンについては、ヒアリングの甘さが原因となっているものがほとんどです。ヒアリングというのは「聞き出し」だけではなく「確認」も含みます。予算に収まれば問題ありませんが、大抵はまらないことによっての不満ですので、お客様の出している要望のそれぞれがどの程度の優先順位なのか?の確認が必要ということです。そのためには具体的に「要望は叶えているけど予算オーバーのプラン」「要望はそこそこ叶えて予算内のプラン」の2つを出すことが効果的です。
もちろん、それぞれの要望に対する費用(例えば、吹き抜け1坪○○万円とか)も概算でも出してあげましょう。そのくらいの提案をして初めて、お客様は要望の優先順位や予算のねん出を本気で考えます。正確な予算出しと要望の順位が決まれば「この会社ならばこの金額でこれだけの要望が叶えられる」となりますから、結論は早く出るはずです。
G/REX JapaN株式会社
営業部長 浄法寺 亘
住宅メーカートップマネージャーとして活躍。工務店集客では51社も成功させている気鋭のコンサルタント。